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エール2020年春号

2020年新春 エール 【日本龍馬会】田中英雄×【日本道義主義の会】早川幹夫

2020年新春 エール 【日本龍馬会】田中英雄×【日本道義主義の会】早川幹夫

全文掲載

日本道義主義の会
早川幹夫
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一般社団法人日本龍馬会
田中英雄
春の対談

日本を良くしたいというベクトルが同じなら大きな流れになる

早川幹夫
日本道義主義の会会長。昭和23年鹿児島県奄美大島生まれ。拓殖大学卒。琉球大学文部事務官に就職。その後事業起こすが失敗。借金を背負い沖縄の守礼の門で、アイスクリーム売りで現金商売を始めた。人材派遣会起こし現在に至る。著書に「―箇の 大丈夫 西郷吉之助」「道義国家を目指した 西郷吉之助」「始末に困る人 西郷吉之助」などがある。

田中英雄
ー般社団法人日本龍馬会理事長。昭和19年東京都生まれ。都立鷺宮高校卒。株式会社産和設立、代表取締役就任。その後、シャトレーイン・ホテルグループ代表取締役をはじめ、様々な事業を起こしたが、バブル崩壊のため、失敗。平成14年日本龍馬の会設立代表就任。平成25年一般社団法人日本龍馬会(代表理事・会長)設立。東京湾浦賀に6133坪の土地を取得。龍馬像建立計画を賛同支援者と推進中。

田中英雄

私は一般社団法人日本龍馬会を平成25年に作ったのですが、その15年以上前に任意団体で日本龍馬会を坂本龍馬の親族と立ち上げました。

以前から大変な時代が来ているのに日本人は全然目覚めてない。それで立ち上げた団体です。
坂本龍馬の団体は日本で230あります。幕末志士の団体の中でも桁外れの数で、今でも人気が衰えない不思議な人ですね。私は坂本龍馬が一番偉いとは思っていませんが、若くして死なれて今でも人気がある。そういうことで幕末維新のシンボルとして、幕末維新から現代を見るという観点から立ち上げました。ここ10年くらいは日本を取り巻く情勢は幕末維新の頃よりはるかにシビアにもかかわらず、ほとんど変化が見られない。それは人間にあるのではないか。幕末は人口が3千万人。侍の人口が1割で、さらにその1割が侍のエリート。この方々がいて幕末維新や明治維新を乗り切って日清日露を乗り切って近代化を進めました。
戦後の日本は経済に特化したのはいいけれど、人材の育成を怠って経済が駄目になつた。敗戦後は松下幸之助さんや本田宗一郎さんが、頑張ってくれて日本が立ち上がつたけれど、2、3代目になると経済人や官僚も劣化してきた。
幕末でも薩長が手を組んだから幕府を倒せました。そういう心ある人が手を組まないと、 一人でできるような状況じゃないです。心を一つにして日本再興の礎になればいいと、そういう考えで活動しています。でもマスコミや政治家も危機感もないし、対応する能力もない。人間の質が劣化しています。

幕末は優れたリーダーがいて、薩英戦争にも下関戦争にも負けたけれど、対応するリーダーが素晴らしかつたから方針転換をサッとした。中国は漁村をイギリスに渡して侵入された。それを高杉は知っていたから小さい土地でも絶対に渡せないと言ったのです。リーダーの判断で世の中は変わるということです。
日露戦争までは彼らがいたからよかったけど、彼らがいなくなった太平洋戦争直前は軍事官僚化して人材がいなかったから同盟を脱退したり、大きな戦略のミスがあってアメリカと戦争してしまって負けた。

早川幹夫

私も司馬遼太郎を読んで20代の頃は龍馬フアンでした。その天衣無縫さ、発想の素晴らしさは身分を超越していますね。生涯浪人で実家の仕送りで食べていたのに日本の立ち位置を超えて外国を視野に入れて見ている。
今の日本人にとって、龍馬的発想、龍馬的独自性、そういう個人の素晴らしさが大切だと思います。龍馬に憧れるのは身分とか地位とかお金持ちだからではないですよ。龍馬は位が上の人と会う時も自分なりのスタンスで会える。誰にも妨害されない強さを持っています。龍馬の語録に
「人が善をなすなら己一人だけ悪をしろ。逆もまた然り」
とあります。そういう独自性や自分の哲学を持って磨いていたんだなと。泣き虫の龍馬が剣を習うことで自信をつける。世界人的な発想を今の日本人が持てたらなと思います。

田中英雄

龍馬は脱藩浪人で、脱藩は身内にも死罪が及ぶくらいですが、それを受け入れた勝海舟と松平春嶽がすごい。これは今でも考えられないくらい、当時のエリートの考え方が大きかったなと思います。

早川幹夫

えもいえない魅力や存在性が龍馬にはあつたんだなと思います。
龍馬という存在だからこそ心を開いた。今の日本に龍馬のような存在が出て来るべきだと思います。

私たちの日本道義の会について少しお話しますと、道義という言葉は昔からあります。それだけだと単語ですが、そこに主義をつけて、自由主義、民主主義に人の道を加える道義主義を加えたらバランスがいいんじゃないかと。いま世界中にあるのが自由主義で、そこに民主主義、資本主義とエゴにまみれるんです。人としてのあり方や生き方を西郷隆盛は道義と言っています。
道義主義の上に立った民主主義や自由主義ならなお良いです。バランスを保つのが大切です。道義という概念を世界に広めようと。そのためにまずは日本に広めようと思っています。
百聞は一見にしかずで、幕末の人々も黒船を見てびっくりした。心ある人々がこれでは欧米列強の植民地になると考えて討幕の流れになった。今まさしく日本の危機です。大げさに言えばこのままじゃ滅びてしまうと思います。船もそうですが、倒れる前に復元しないといけない。アメリカや中国にむしり取られてしかばねになってしまっては遅いのです。
今のままだと150年前の先祖が見たら令和の日本人はだらしないと思うでしょう。立ち上がるにはタイミング的にいい時期にきている。日本が目覚めたら世界人類が平和になるんじゃないでしょうか。今のアメリカではできない。中国もロシアも無理。フランスやイギリスも無理。日本しかできる国はないと思うのです。
後世の子孫に令和の日本人も凄かったと言われる行動を起こさないといけないと私は道義主義の会を作ったんです。私は沖縄出身ですが、東京までは兵を進め、やってやろうじゃないかと多くの人と関わりの中で、まずは民主主義社会なので国会議員を作らないといけない。

田中英雄

50年後の日本は中国に取られてしまうと思っています。中国の自治権になりつつある。

早川幹夫

日本の政府が強くならないと、中国やアメリカからむしり取られて日本人がいなくなつてしまう。

田中英雄

いくら綺麗事を言っても最後は力。経済力と武力が一体化して強くならないと侮られるし、それを機能させるのも人。戦前の日本がいい例で、武力は持っていたけどリーダーの資質が良くなかった。人を育てリーダーの質を上げて力を持たないと日本は復興しない。軍事力をアメリカに頼っているのは分かるけど、自分で守る気概を持たないと。最初からアメリカに頼るのはいけない。

早川幹夫

仰る通りだと思います。アメリカが恐れるのは昔の侍精神で立ち向かってくること。日本の牙と爪をいかに丸くするかに努力して今に至っている。そして日本を豊かにして、そこからの収入をもらう。それに成功しています。日本はそこに気付いて、防衛力や経済は自分の力でやるというように意識を変えないとずっと変わらない。同盟国に頼って生き残った国はない。

田中英雄

今のリーダーは何も言えない。何かあったら日米同盟があるから大文夫だと言う。同盟が無くなったらどうするんだと言いたいです。

早川幹夫

それはリーダーが日本のことを考えていないし、選挙で勝つことだけを考えているからですね。
そこで日本道義主義の会で切り込んで穴を空けないといけないのです。血を流さない革命を起こさないといけない。明治維新で新しい革命政権が作られて、断髪令、廃刀令、徴兵令と誰も反対しなかったのです。なぜなら革命政権だから。2回目は戦争を負けてGHQが革命を起こした。それには一般の人の意識を変革しないといけません。

田中英雄

敗戦は武力で負けたわけですが、明治から続いた日本の教育が敗戦しても残っていました。敗戦の影響が75年経つた今の日本を蝕んでいるのです。いい例が経済で、これまでやつてきて、人材を育てていないからバブルが崩壊して失われた30年があるのです。
意識を変えて、生産性を上げる以前に人間を変えないと乗り越えられない。幕末維新の志士たちの生き様を現代の人に、過去の事実ではなくて、歴史は現代と未来の最先端の学問だと思っていますので。50年後には日本がなくなる危機感を持たないと。

いずれ沖縄のアメリカ軍がいなくなれば中国が工作します。中国に飯を食わせてもらうようになるのではないかと危機感持っています。そうなってからでは遅い。ただ自分一人で言っても国は動きませんから、ユーチュープという素晴らしいネットワークがあるので、これを活かして活動しています。神奈川県の浦賀に松下村塾を建てて、そこから発信します。心ある人が同士になって、幕末の志十みたいな人たちを育てていこうと、夢みたいに思っているところです。
吉田松陰先生は言葉ではない、行動だと言いました。人間は行動しないと駄目。たとえ駄目だと分かつていても行動する激烈なパワーがないとリーダーの資質はないです。吉田先生はたった八畳二間で色んな幕末の志士を育てました。リーダーと指導者の情熱。これが日本に欠けている。インターネットという力で強烈に世間に訴えていく。これが必要だと思っています。
浦賀で吉田松陰先生は勝海舟と佐久間象山の3人で黒船を見てショックを受けている。それで行動を起こすのです。私はお願いして古田松陰先生の遺骨を分けてもらつて、萩の松陰神社から髪の毛をもらつてそこ吉田松陰先生の銅像を建てる予定です。西郷隆盛や勝海舟、坂本龍馬、高杉晋作、佐久間象山などの銅像も建てようと。黒船が来たところを一望できる6143坪を取得して、日本のためではなくて世界に発信する原点にしたいのです。

早川幹夫

なんとかしないといけない気持ちはあります。このそれぞれの思いを、糾合して大きな流れにするのが必要だと思います。

田中英雄

浦賀は海に面しているので、同士と共に新しい令和の海援隊を作ったりしてね。
若者を呼んで幕末維新を勉強して人材育成も並行して進めます。2500トンの鋼鉄船の黒船が大砲積んできた。このようなショックを受けないと日本人は目覚めないです。
命をかけて日本を変える突破力が今はない。政治家も官僚も衰えてくる。
そういう国には未来はないですよ。

早川幹夫

私たちや田中理事長の流れがあって、それが大河になる。お互いに多少違いがあってもベクトルが一緒であればいいと思います。

時代はオーバーラップします。幕末であれば造反する人や兵力がありました。長州藩も開拓心というか目に見えない力があったわけです。薩摩藩は財政豊かで兵力も豊かだった。普段は芋を耕しながらも兵になれる郷十が多かった。あちこちの川が集まって大河にならないと改革はできないです。

田中英雄

五稜郭の大将が榎本武揚でしたが、黒田清隆は彼の能力を知っていたから日本にとって大事な人間だ、死ぬなと自殺させなかった。それで榎本は捕まったけど出てきて外務大臣になった。
その後武揚はソ連に先遣大使で行って、樺太を引きLげるから千島列島をくれと交渉でとってきた。幕末の志士の覇気と生き様はすごいものです。そういう能力と意思のある人は団結して向かっていく方向は同じだから、協力してやっていけば大きな力になるんです。

早川幹夫

五稜郭の大将が榎本武揚でしたが、黒田清隆は彼の能力を知っていたから日本にとって大事な人間だ、死ぬなと自殺させなかった。それで榎本は捕まったけど出てきて外務大臣になった。
その後武揚はソ連に先遣大使で行って、樺太を引きLげるから千島列島をくれと交渉でとってきた。幕末の志士の覇気と生き様はすごいものです。そういう能力と意思のある人は団結して向かっていく方向は同じだから、協力してやっていけば大きな力になるんです。

田中英雄

その通りで、道義主義が一つの流れになれば、川下で大河になる。
様々な意見の人がいるでしようけど、それはそれで良しとします。日本を良くするベクトルが一緒であれば、大きな流れになります。

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