- 世界は功利主義から道義主義へ
現在の世界は資本主義経済が地球の隅々に行きわたり、この状態での自由主義思想や民主主義思想は、どうしても功利主義を重視してしまう。
功利主義(広辞苑)
広義では、功利を一切の価値の原理とする説。功利(広辞苑)① 功名と利得。功労と利益。② 他の目的の実現に役立つもの。効用。
道義主義とは主に次のようなものです。
- 道義主義とは、人が行うべき正しい道すなわち道義を物事の根底に置く主義、思想のことです。
- 自由主義や民主主義も、道義主義という基盤の上に立った自由主義であり民主主義でなければ人間においては真の自由主義と民
主主義とはならない。 - 人類社会のさらなる発展と進化のために道義主義という概念を生活の中に取り入れなければならない。
そうすることではじめて、自然界に三原色があるように、自由主義と民主主義と道義主義がさまざまに混じり合うことで人間は
バランス良く進化できるのです。 - 道義主義は、人間が生きる目的を持ち、人間として成長することに価値があるとする主義、思想です。
- 道義主義は、人間・人類自体も大宇宙・大自然の一部であり、人間が人の道を行うことは大宇宙・大自然と調和することであると
する主義、思想です。
宮本武蔵の独行道
独 行 道
- 世々の道に背くことなし
- よろず依怙の心なし
- 身に楽をたくまず
- 一生のあいだ欲心なし
- われ事において後悔せず
- 善悪につき他を妬まず
- いずれの道にも別れを悲しまず
- 自他ともに恨みかこつ心なし
- われに恋慕の思いなし
- 物事に数奇好みなし
- 居宅に望みなし
- 身一つに美食を好まず
- わが身にとり物を忌むことなし
- 古き道具を所持せず
- 兵具は格別、余の道具は嗜まず
- 道に当りて氏を厭わず
- 老後の財宝所領に心なし
- 神仏を尊み神仏を頼まず
- 心つねに兵法の道を離れず
※かこつ(他のせいにする)
正保弐年 五月十二日
武蔵の人生哲学
- 生きる日の続くかぎり生きのびて天命を楽しむべし。
- 天命の外へ逃れることは何者にも叶わず。
ゆえに天命の内にありて悠々自適すべし。 - 一坪の庭の内にも三千世界あり、一握りの草の中にも金殿玉楼に優るものあり。