西郷党BLOG

道義国家を目指した 西郷吉之助 3p040-第四章_03

道義国家を目指した西郷吉之助

第四章  廃国置県

3 世界国家の必要性

地球上から紛争や戦争をなくし、南北問題を解決し、地球規模的環境問題に一番、手っ取り早く対処できる方法は、誰が考えても世界国家を建設することである。そうすればいっぺんに片付いてしまう。ウクライナのクリミア半島がロシアに編入されたなどと考えなくてよくなる。必要なくなった各国の軍事費は、エネルギー資源、食料生産、海底や宇宙の開発研究など世界全体の予算として活用できる。EUのように通貨が統一されることで国別の通貨の格差がなくなる。無駄な経済競争も和らぎ、新たな経済思想を生み出さざるを得なくなる。それによって南北問題も解消される。地球温暖化問題も世界国家が地球規模で早急に対処しなければ手遅れとなってしまうだろう。

一番大きいのは核の問題である。核実験は地球の生態系を破壊しかねない重大事であり、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮が保有している核兵器は核戦争の危険をはらんでいる。核実験を即時に中止させたり、各国の核兵器を世界国家政府の管理下に置き時間をかけて廃棄したりすることなど、現在のように大国がエゴから脱却できない国際情勢では不可能に近いであろう。いずれも世界国家が建設されなくてはできないことである。

以前、極真空手の創始者である大山倍達氏は、世界の指導者が特に大国の首脳が小学六年生のガキ大将であったら、良いものは良い、悪いものは悪いと何のしがらみもないので、国際問題など簡単に片付くはずだと述べておられた。世界国家建設もこのようであれば明日にでも建設可能であろう。しかしながら人類の歴史を見ると、経済や社会が行き詰って打開策を見いだせなくなるまで切羽詰まらないと、方向転換もできないのである。人類は二度の世界大戦を経験したにもかかわらず、学習しているとは思えない。

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